2023年2月18日(土)、ニュースキャスターを観ていたら。
チョコレートの話してるなーと観ていたら、明治が出てきた。
現代チョコレート製法の、“キソ”をつくった科学者の話だった。
チョコをつくる者からしたら当たり前の知識かもしれないが、チョコに含まれるカカオバターを熱で分解し、それを溶かすという作業で、テンパリングがある。
適切な温度で固めると、光沢のある口溶けのよいチョコレートに仕上がる。
溶かしてただ固めるだけでは口溶けも見た目も悪くなるので、お菓子作りには欠かせない作業。
ココアバターは25度を超えると徐々に溶け始め、30度をこえたあたりで一気に溶ける。
脂質を結晶多型といい、結晶は、Ⅰ(1)型~Ⅵ(6)型の6種類があり、チョコに最も適した(商品として目指す)結晶は、準安定型の「Ⅴ(5)型」の結晶です。
1型に近づくほど柔らかく、6型に近づくほどかたい。
これには、0.1℃レベルの温度調整が要ります。
多くのメーカーを悩ませた事でもありました。
そこで(株)明治(当時は明治製菓)の研究所長が訪ねてきたのが、科学的な視点からカカオを研究する広島大学名誉教授・佐藤清隆さん、食用油の専門家でした。
インタビュー記事こちら。
分子構造から見直し、従来のテンパリングに代わるものはないかを研究した結果、世界で初めて「BOB(種結晶法)」を発明。
融かしたチョコレートに、菜種油などを加工し作成した植物油脂から作ったパウダー状のBOBを加えることで、簡単にV(5)型に整えることができるようになり世界中で広まっていきました。
これにより生まれたのが、明治の人気チョコレート商品『ガルボ』。
今やスーパーなどの棚を見れば、明治チョコ商品がズラリと並びます。
それらを見れば、よほど研究されている感が伝わります。
(私個人が一番好きな大手チョコやアイスは明治だったり)
なるほど、あの絶妙に合うバランスの陰には、こんな秘密?があったのですね。
料理は科学といいますが。勉強になりました。