2020年8月17日、放送。初回は2019年10月7日放送。
原三渓のさつまいもの茶巾絞りの回です。
1868-1939年。明治時代の大実業家で、美術に通じ、私財を投じて造った庭園があります。
ハスの季節、夏。真夏に、秋の味覚のさつまいもの茶巾絞り。
浄土飯の茶会でふるまわれました。
長男・善一郎が他界。茶会は中止かと思われましたが、
月下殿に隣接する部屋で、
亡くなった息子を思い、まだ熟しきれていないさつまいもで、蓮華飯と。
慶応4年(1868)、生家で、岐阜県生まれ。
17歳で上京し、原家を継ぎます。横浜豪商、善三郎の孫娘と結婚します。
先代が亡くなると、富岡製糸場に携わり、紀伊との輸出事業を拡大していきます。
ですが大正12年(1923)、9月1日、関東大震災で、横浜は壊滅状態。
復興、立て直し、修復計画を進めました。
私財を投じ、「無私の人」と。
私よりも他人を優先、普段でしゃばらず、いざ、ことある時には、文化財を守ろうとしたりと率先して公のために尽くします。
独り占めにしない。
静かに人のために尽くす。素朴なものを愛す。
三渓の人柄も忍ばれる、お菓子。
絞り方にひと工夫。稲穂をイメージ。
練ったものを綺麗にみせる。存在感のあるお菓子。
さつまいもの味がしっかり感じられる茶巾絞り。
あんを丁寧に炊くことで、なめらかな食感に。
絞りにもひと工夫。可愛らしい見た目とともに。